2012/06/21

メータオ・クリニック破産の危機

メータオ・クリニックが資金不足で困っていることは毎度のことなのですが、今度こそ本当に破産しなければいけないほど火の車です。

現在1億円ほどの予算が足りていません。予想していたドナーからの寄付金がなかったり、減額したためです。理由の大きな原因は今までタイ・ビルマ国境でメータオ・クリニックのために支援していた団体が、ビルマ民主化に伴い国内への支援を開始しはじめたからです。

お金が集まらないクリニック。ビルマ側のミャワディー病院からは転送でメータオ・クリニックに患者さんを送ってしまう始末(メータオの方が医療の質よいの?)。特に雨季でマラリア、デングの患者さんが多くクリニックは大繁盛していますが、無料診察のクリニックは儲かりません。


クリニック受付。長蛇の患者さんの列。

お金を削るために、スタッフの給料を大幅にカットしようか、スタッフを大々的にリストラしようか、緊急性がないサービスは閉鎖しようか等々、毎日議論を交わしていますが一行に決まりません。

20年前に始まったクリニックは、民主化運動で負傷した学生達の診察をするための仮の診療所でした。日に日に大きくなり今ではスタッフ数約650人。国境沿いで暮らす難民、移民15万人以上もの医療を支えてきました。当初一定の期間で閉める予定だったクリニックは国境の保健省になりつつあり、そう簡単に消えることはできません。

難民の帰還支援ってどうすればスムーズにいくのかずっと考えています。

メディアではあまり放送されていませんが、カチン州には約8万人近くの国内避難民がおり今も停戦がなされていません。カレン州は停戦合意の話し合いが進み、現在新たな内戦なく安定していますが今すぐ帰還できるか疑問です。

まず強制移住により村を焼かれ、住居を失った家族が多いこと、地雷もまだ多くあり、簡単に家を建てたり、森に入ったり、農業を進めたりすることは難しいこと、仕事がないこと、学校がないこと等々膨大な問題が国内には山積みです。

上記のことを整理し、難民を受けいられるように、政府が率先していかないと帰還は難しい。

最悪の場合、このままクリニックが破産対策を取らなければ、いつにでもクリニック閉鎖ということになりかねません。あとはみんなで宝くじを買いまくるかでしょうか。。。

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